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 今回ご紹介するのは、人形が主役の絵本とその他の書籍です。絵でもなく、生身の人間の写真でもなく、作り物である人形を実写で絵本に登場させるその意義と効果は? うまい答えはなかなか見つかりませんが、人形の持つ愛らしさに独特の臨場感が加わり、当時は新鮮な歓びを子供達に与えたでしょう。また大人になった今振り返れば、こみあげる淡い懐かしさと共に、その制作過程への興味が湧いてきます。

 被写体としての人形にどうしても魅力を感じてしまう人におすすめの今回の特集。トツパンの絵本シリーズ、飯沢&土方のゴールデンコンビ、海外の人形主体の絵本や写真集も一部織りまぜてご紹介致します。


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 1950年代から、内外の童話を題材に魅力ある人形絵本を子供達に贈り続けてきた「トツパンの人形絵本」シリーズ。飯沢匡と土方重巳による「トツパンのストーリーブック」(1952年スタート)を皮切りに、人形たちが登場するバラエティに富んだ絵本は数知れず。今では古書店でもあまり見かけることはない同シリーズですが、その中から今回は、まどみちおが素晴らしい詩をつけた「せかいのにんぎょう」シリーズをお届けします。全6巻を揃えられなかったのが残念。そしてもう一点は、「トツパンの人形絵本」の記念すべき第一号です。


 
 トツパンのカメラえほん  せかいのにんぎょう2
 山田徳兵衛、まどみちお/フレーベル館
 \3500  ■sold

「トツパンのカメラえほん」の中でも群を抜いて美しく印象的な出来映えの「せかいのにんぎょう」シリーズの第二巻です。登場する人形は、世界から集められたよりすぐり。でも特に高価なものだったり豪華だったりするわけではありません。その国と風土をよく活かした味わいのある子が選ばれているのは一目瞭然で、人形研究家であり蒐集家でもあった、提供者・山田徳兵衛氏の人形への愛と見識の高さがうかがわれます。そして愛らしい詩を寄せているのは、まどみちお氏。人形と詩、これ以上なくシンプルなつくりのこの絵本が表現する世界の奥行きの深さに、あらためて心から感動する逸品です。

 
 
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 トツパンのカメラえほん  せかいのにんぎょう3
 山田徳兵衛、まどみちお/フレーベル館
 \3500  ■sold

「トツパンのカメラえほん」の「せかいのにんぎょう」シリーズの第三巻です。表紙はイギリス、裏表紙はスペインから。内容も、スイスやデンマーク、アメリカなど多彩で個性的な顔ぶれの人形が勢揃い。特にハンガリーの花婿花嫁人形の美しさ!どの号もそうなのですが、特に見飽きる事のない一冊ではないでしょうか。まどさんの詩も口ずさみたくなるようなリズムです。

 
 
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 トツパンのカメラえほん  せかいのにんぎょう4
 山田徳兵衛、まどみちお/フレーベル館
 \3500  ■sold

「トツパンのカメラえほん」の「せかいのにんぎょう」シリーズの第四巻です。表紙はオーストリア、裏表紙はベネズエラから。この号は、特に民族色の濃い衣装をつけた人形達で揃えられています。特に、チェコスロバキア、イタリア、ポルトガルなど中欧や南欧の衣装の美しさと愛らしさは素晴らしい。それにしても、やはり衣装以上に人形自身の個性に溢れた顔立ちには思わず目を見はってしまいます。

 
 
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 トツパンのカメラえほん  せかいのにんぎょう5
 山田徳兵衛、まどみちお/フレーベル館
 \3500  ■sold

「トツパンのカメラえほん」の「せかいのにんぎょう」シリーズの第五巻です。表紙はフランス、裏表紙はバチカンから。この号は、欧州や南米、そして日本からとバラエティに富んだ内容となっています。少女や娘達の身につけた衣装の美しさ、子供の人形のあどけなさ、日本の人形の愛らしさが必見。面白い表情の人形が多いユーモラスな一冊です。

 
 
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 トツパンのカメラえほん  せかいのにんぎょう6
 山田徳兵衛、まどみちお/フレーベル館
 \3500  ■sold

「トツパンのカメラえほん」の「せかいのにんぎょう」シリーズの最終巻である第六巻です。表紙は我らが日本、裏表紙はポルトガルから。全世界から集められた個人蔵の人形をひとつひとつ丁寧に撮影し、そこに詩をつける事で、こんなにも味わいの深い絵本を作り出せた事にあらためて感動します。まどさんのフレーズのひとつ「この にんぎょうが おもって いる」がこの号では特に印象的。人形達は何を思い何を夢見ているのか、これを見て読んだ子供達もきっとそう思った事でしょう。

 

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 トツパンの人形絵本  あかずきんちゃん
 飯沢匡、土方重巳、川本喜八郎/トツパン
 \3000  ■sold

「トツパンの人形絵本」の記念すべき第一作。お話に飯沢匡、デザインに土方重巳、人形制作に川本喜八郎と、もうこれ以上ない面々で再構築されたこの童話の新しい魅力が、隅々まで堪能できます。背景のデザインや衣装の演出などによって、実際の人形劇以上に臨場感をもたらす事のできる人形絵本。お母さんにお使いを頼まれる冒頭から、猟師に助けられたおばあさんと抱き合うエンディングまで、7つの場面が見開きいっぱいに展開されています。赤ずきんちゃんの丸い瞳や赤い頬、可愛い水色のドレスにストライプの靴下。短いジャケットに細かい仕立てのチェックのズボンを身につけた、狼のお洒落な衣装。目を凝らせばもっと素敵なものが細部にいっぱい見つかるはず。可愛らしいと一言ではくくれない素晴らしさに満ちた、日本人形絵本の金字塔的な一冊です。

 
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