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| このコーナーに掲載するのは海を渡ってはるばるやってきたドイツの本。東と西に別れていた時代から、ひとつになった今まで、ドイツには様々な魅力を持った本が生まれて来ました。ベルリン在住、ブックスリパブリック初の海外特派員の協力で実現したこの企画。ドイツ語というあまりなじみのない言語にも皆様にはおつきあい頂いて、私たちの好きなドイツの本をこれから色々ご紹介していきたいと思います。 協力:山田庸子 |
| *これまでの掲載 1 2 |
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| Hanns Reich verlag 発行(旧西ドイツ)/1960 \2800 ■sold これは世界中の親子の写真集、それも「父と子」の姿だけを捉えた写真集です。一緒に遊び、眠り、抱き、手をつなぎ歩む...父が子に向ける優しい眼差しや厳しい表情もそのままに、欧米からアジアまで、様々な国の様々な父と子の像を、多彩な写真家たちがファインダーに収めます。カルティエ・ブレッソンらマグナムの作を始め、オールモノクロで贈る、心暖まる優しい思いに満ちた写真集。大切な人への贈り物にもぴったりです。 |
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| Tomi Ungerer/Eulenspiegel Verlag 発行(旧東ドイツ)/1979 \4200 ■sold 「変幻自在なペン先に載せて、ありとあらゆるものをインモラルに描き出し、しかしその下には誰にも伺い知れない(モラリストの)顔を隠し」「ものごとの背景を説明もなくいきなりつきつけ」「それは決して愉快ではないがやはり笑ってしまう」.....という、前書き代わりに寄せられたある評論家のことばの通り、この姿勢こそが、今も変わらず彼が支持を受け続ける理由なのかもしれません。子供のための絵本を作るときも大人のための風刺画を描く時も、そういったスタンスはきっと変わらなかったのでしょう。これは、そんな描き手ウンゲラーの贈るナンセンスなカリカチュア集。文句なくかっこいいです。 |
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| Georg Waterstradt,Kurt Klcunann/Der Kinderbuchverlag Berlin 発行(旧東ドイツ)/1973 \1500 ■sold タイトルの意味は、壁紙を変えたい貴女のために一から手ほどきいたします...と、多分こういう主旨なのだと思います。壁紙を貼り変えるのにそんな大金を使う事はありません、手作業で気軽に模様替えをしちゃおう!という女性向けの明るいDIY指南書でもあり、インテリア書でもある本書。ハウツーのための文章が主体ですが、合間合間に挟まれる女性達のイラストがとてもキュート。壁紙の柄とワードローブを合わせて参考にするイラストや、ちょっと色っぽいイラストもあったりして、なかなか見飽きない構成。登場する女性はみんなチャーミング、お部屋を変えたいレディに贈る、東独時代の手作り本のひとつです。 |
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| Binette Schroeder/Veb Verlag fuer Bauwesen 発行(旧東ドイツ)/1980 \1000 ■sold こちらも家に関する本です。「自分の家を建てたい方あるいは改装を考えている方へ」の副題通り、これは灯りの設置から配電・水回りに至るまで、家を建てるにあたって要所要所をきっちりアドバイスする準専門書です。ですので、中はほとんど味も素っ気もない設計図や説明書きばかり。でもそんな中にも、ドイツの家庭の機能的なシステムや合理性をかいま見る事ができます。表紙のナイスデザインも魅力のひとつの本書は、"家"というもの自体に深い興味をお持ちの方にオススメです。 |
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| Ingrid Naglowa/VEB Domowina-Verlag 発行(旧東ドイツ)/1974 \1500 ■sold デパートのショーウインドーの中で、小さなヤーナとセルビア生まれのお人形「ミレンカ」は出会いました。でもヤーナの家のお人形の一人は、ミレンカが気に入りません。言葉や衣服の違いをからかいます。すると翌日ミレンカが姿を消して...「ミレンカはどこ?」というタイトルの通り、それからヤーナとお人形たちのミレンカ探しの冒険が始まります。人形たちが完全に擬人化されているのが面白く、女の子のお人形に傾ける気持ちや、小さな冒険のハラハラが可愛らしく描かれ、登場人物(人形?)のディテールやインテリアなどの挿絵もとても素朴で愛らしい。そしてこの本の素敵なところは、よそから来た子をいじめない、つまり民族間の差別などをしないように、子供達に道徳的な教えを与える役割も果たしているところかもしれません。それは大陸の大国であるドイツには必要な事なのでしょう。最後はもちろんハッピーエンド。内容も挿絵も、少し大きくなった子供向けの、純粋に絵本らしい絵本です。 |
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| Wolfgang Buschmann/Der Kinberbuchverlag Berlin 発行(旧東ドイツ)/1974 \1800 ■sold タイトルは「クルミ割り人形クンカのお話」。これは木製工芸品で有名な、ドイツはエルツ山脈うまれの木の人形がたくさん登場するクリスマスのお話です。クルミ割り人形とクリスマスといえば、ホフマンのバレエなどでも有名ですが、こういった木づくりの人形が伝統的に愛されているドイツならではの物語。基本は文字中心なのですが、合間に挟まれる挿絵の、版画のような素朴な美しさが素晴らしい。小さなベル、小さな人形、小さなボタン...ページの隅に施された、そういった何気ない2色刷りのカットデザインも見事で、クリスマスに人形との出会いを心待ちにする子供達の気持ちがそのまま伝わるようです。 |
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| K.Schaifers,G.Wermer/Bibliographishes Institut 発行(旧西ドイツ)/1968 \1200 ■sold こちらは「マイヤーの子供百科」と題した一連のシリーズで、今回は星の本です。天体学的な星の解説からみんな大好きな望遠鏡のはなし、更には星座の物語まで、小さな本ながらかなり本格的なつくり。どうしても文字中心となってしまいますが、2ページに1つの割合で挟まれる挿絵の可愛らしさは必見です。科学の知育絵本独特の、シンプルでいながらデザインの優れた愛らしいイラストの連打。随所に見られる好奇心満々の子供の姿がとてもキュートで、星モチーフの好きな方はもちろん、知育本ファンの方にもオススメです。これからの季節にも星の本はきっとぴったり。ハンディなサイズも嬉しい、素敵なポケットブックです。 |
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| Verlag junge Welt Berlin発行(旧東ドイツ)/1973 \2000 ■sold この本は、ハンガリーのピオニール団(共産党少年団=ボーイスカウトのようなもの)の活動が主なお話です。団の行事に参加した子供が、キャンプファイヤーで自分たちの故郷の町の事をお互いに語ったり、色んな活動を通してハンガリーという国そのものを紹介できる構成となっています。タイトルの「太鼓たたきのチボール」はその中のひとつのおはなし。ピオニール団打ち上げの時に貰える、大きい子はブルーの、小さい子は赤のスカーフのためにみんな一生懸命。キャンプや水泳の楽しい挿絵が懐かしさを誘います。私たちには遠く感じる共産圏の少年少女の活動ですが、東欧の児童書の持つ素朴な味わいは健在。巻末にはハンガリー語ミニ講座が、そして別紙のおまけには、素晴らしいイラストで綴られたハンガリーの地図がついています。 |
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| A.Koenner,N.Vogel/VEB Postreiter-Verlag HALLE 発行(旧東ドイツ)/1989 \2000 ■sold ボード絵本というジャンルには、ある種独特の郷愁を誘うようなものがある気がします。これは、ドイツの冬物語を子供の目を通して描いたフォトボードブック。「ゆうべ一晩中雪が降った/屋根の上にも木々の上にも野原にも道にも一面の雪/ぼくらは帽子をかぶり家を飛び出す...」 雪のなか、友達と遊び雪だるまを作り凍える樹木を見つめ、真っ白い世界にとけ込んでゆく子供達の姿が元気よく、そしてどこか幻想的にすら描かれた本当に美しい一冊。季節を感じ楽しむのはどこの世界でもおんなじ、子供でもおんなじだと実感してしまいます。大雪の翌朝の興奮や感動を思い出せるかもしれません。 |
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| E.Simmich,F.Kunz/VEB Postreiter-Verlag HALLE 発行(旧東ドイツ)/1988 \1800 ■sold タイトルが「牧場にて」という、こちらも嬉しいボードブックです。春、動物たちの出産ラッシュに湧く牧場での一幕を描いたおはなし。主人公は羊の親子。子羊がすくすく育っていく様が実に可愛く、牧場の緑、枯れ草の茶、空の青、羊の白さが調和する、のびのびとした風景がひろがります。牧場の様子を子供達に伝える、ドイツらしい一冊です。 ※クリックして状態を必ずご覧下さい。 |
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| T.Luthardt,N.Vogel/VEB Postreiter-Verlag HALLE 発行(旧東ドイツ)/1988 \1800 ■sold マリーは小さな女の子。でもある日お腹が痛くなって...。お気に入りのクマのぬいぐるみマクセルと一緒に彼女は入院しますが、優しい先生や看護婦さんが先端の医学で治してくれます。「具合が悪くなったらどうする?」「病院ってどんなとこ?」という子供の素朴な不安や疑問に答えた、可愛らしいボードブック。子供部屋のキュートさはもちろんのこと、病院の風景や手術のシーンなど異色な写真も多く、可愛くも興味深い写真絵本です。 |
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| R.Bernhof,S.Linke/VEB Postreiter-Verlag HALLE 発行(旧東ドイツ)/1987 \1500 ■sold こちらは純粋に絵本としてのボードブックです。小さな女の子が大きい赤い日傘をさして町を歩きます。それはまるでチョウチョのようにふらりゆらりと漂い、車のクラクション、市電のベル、おまわりさんの警笛に注意されて、またどこかに去ってゆく...というそれだけのお話なのです。少女はどこから来たのかどこへゆくのか、そんな答えは何もないまま、ただ町の様子と赤い傘だけが描かれます。おぼろげな輪郭の描線がどこか懐かしい夢の風景を見せてくれるような、不思議な絵本です。 |
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| Anita Toepelmann/Verlag Karl Nitzsche, NIederwiesa 発行(旧東ドイツ)/1982 \1000 ■sold こちらはなんと本一冊がまるごと紙工作の絵本、タイトルは「紙でつくろう」です。まず冒頭に、色んな紙工作のデザインやアイデアが盛り込まれた作成例を紹介。最初に庭をつくり、その庭に来る小鳥をつくり、猫をつくり女の子をつくり...最後には庭に冬が訪れて女の子のスキー姿まで登場します。ひとつひとつ作り足してゆき、ひとつの箱庭を誕生させる面白さ。しかも、それはすべて巻末に付属の、5枚の厚紙と10色のいろ紙で作ることができます。もちろん、お手本の箱庭だけでなく、もっと色んなアイデアを活かして別のものを作ることも。子供の創作意欲を刺激してくれる、実践的な紙工作絵本です。 |
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いかがでしょうか。今回は子供の本を中心に色々とバラエティに富んだものがご紹介できたと思います。前回の特集からこれまた随分時間が経ってしまいましたが、ご要望頂く声の多さに感謝でいっぱいです。おまけページもまた作りましたので、お時間のある方は是非覗いてみてください。 (最終更新 03.11.5) | ![]() |