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このコーナーに掲載するのは海を渡ってはるばるやってきたドイツの本。東と西に別れていた時代から、ひとつになった今まで、ドイツには様々な魅力を持った本が生まれて来ました。ベルリン在住の海外特派員の協力よりなるこの企画。ドイツ語というあまりなじみのない言語にも皆様にはおつきあい頂いて、私たちの好きなドイツの本を色々とご紹介していきたいと思います。 協力:山田庸子 |
今回は前回に引き続き、東ドイツの婦人誌特集です。ご紹介するのは「ドイツ版 暮しの手帖」と呼びたくなる季刊誌「Guter Rat」。お料理、インテリア、手作り、ファッションに家庭の悩みなど、古今のご婦人たちが共通に気にする話題が、薄い大判の誌面の中に詰め込まれています。70〜80年代を中心に、東ドイツの女性の暮らしが垣間見える本誌には、タイトルの通り「グッドアドバイス」がいっぱい。どんなものだったのかは見てのお楽しみです。 |
| *これまでの掲載 1 2 3 4 |
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| Verlag fuer die Frau(旧東ドイツ)/1970 ■sold 1970年3号。「新しい食習慣のために」と、冒頭ではモダンな調理器具が並び、「スパイスの利いた料理」ではおいしそうな写真がずらり。「赤いバラでなくては、なんて事はないでしょう?」とバラ以外の花を美しく演出し、傾斜した壁のある部屋の装飾などインテリアページも充実。凧を自分で作る子供達の姿もみえます。そして一番キュートなのは、子供部屋で紹介される棚へのはめこみ型ベッド。棚にはクレムケの絵本が飾られ、なぜか日本のこけしらしき人形も姿をのぞかせています。 |
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| Verlag fuer die Frau(旧東ドイツ)/1971 ■sold 1971年4号。コーヒーメーカーやお茶の器具をテストしてお薦めする冒頭の企画は、本当に「暮しの手帖」。なぜだか「食欲の塔」と名づけて食材でクリスマスツリーのような飾りをほどこす楽しいページがあって、「読者の住まい」ページでは、それぞれの奥様たちの素敵インテリア紹介。ほかには家族での楽しい雪あそび、美味しいスパイス、台所の小さな食料棚、フレームミラーで素敵なドレッサーコーナーを、などなど...どれも当時の東ドイツの女性の暮らしが垣間見えて楽しいものです。ワインページのグラフィックも素敵。 |
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| Verlag fuer die Frau(旧東ドイツ)/1972 ■sold 1972年第1号。ミニチュアレールと汽車のおもちゃの記事から始まり、保育所を卒園した子の午後の過ごし方など子育てページが。更にオーブンでの本格的な料理をご紹介。そして簡単な机やテーブルの工作、子供達によるユニークな仮面作り、ちょっとした書き物机のある小スペース、その周りを彩る小物類、個性的なロウソクのお買い物などバラエティに富んだ内容です。子供達の作るドイツのマスクが不思議でユニーク。絵本的な光景です。 |
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| Verlag fuer die Frau(旧東ドイツ)/1974 ■sold 1974年2号。冒頭の紡績業界三社代表による分析という堅いページの後は、「月ごとの週末プラン」の提案ページ、長期短期旅行に分けたおすすめトランク、カラフルなサラダレシピなど。テストページは掃除機です。更に「料理のアイデア」ページはうんと華やかに、森でくつろぐハンモックの提案は本当に心地よさそう。その他インテリアページや実用品の紹介も充実した号となっています。 |
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| Verlag fuer die Frau(旧東ドイツ)/1974 \1000 1974年3号。まずは男女の家事分担という70年代の日本ではあまりなかったであろう話題が冒頭に。そのあとテントづくりのアウトドアページ、折り機の実用ページなど。可愛らしいのは「遊べてクッションにもなる枕」づくり。子供の写真とユニークな枕がキュートです。テストページでは花柄リネンを検証。インテリアでは、通路や廊下のスペースを活用する「処方箋」が。背丈より高い棚まで手作りする精神が素敵です。世界各国のピクルスや当時の洗濯機紹介ページも興味深いものです。 |
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| Verlag fuer die Frau(旧東ドイツ)/1975 ■sold 1975年1号。冒頭には「もっと何があればいい?」と発明アイデアが。続いて「全自動洗濯機」のテストページがあるのも時代で、万年筆の紹介ページと共にモノクロながらきれいなデザイニングで見ていて楽しい。学校の教室の作りつけ家具の修繕アイデアページでは写真も美しく、保護者が子供の環境もしっかり見守る共同体を感じます。そして「読者の住まい」ページでは子供部屋が登場。その可愛さカラフルさが見ていて楽しく、手作りページお料理ページもビビッドで、見どころの多い号です。 |
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| Verlag fuer die Frau(旧東ドイツ)/1975 ■sold 1975年3号。冒頭には家族の話題、そして家庭と学校が共に果たす役割についての文章ページ。続いて、レコードとプレイヤーの収納についてや、キッチンとお風呂の水回りの修理方法などなど。木材を使ってのインテリアDIY、化粧品棚や食器棚などの小さな棚を "見せる" 方法も可愛らしい。家庭内でのエクササイズや読者のキッチン紹介ページも時代の雰囲気を伝えてほほえましいものです。 |
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| Verlag fuer die Frau(旧東ドイツ)/1975 ■sold 75年4号。"衣服の取扱表示のマークに悩まないために" という巻頭の特集。悩みは時代や国を超えて共通のようです。続いて労働の意義と成果についての読み物があるのが時代とお国柄かも。子供の冬の遊び、素敵な食前酒などのページを経て、「手作りの贈り物を」「子供部屋にもっとスペースを」「子供のクリスマスケーキレシピ」など、ちょっと季節はずれ?に思えるコーナーも盛り込みつつ、とてもカラフルなページが続くのが楽しい号です。 |
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| Verlag fuer die Frau(旧東ドイツ)/1976 ■sold 76年3号。巻頭特集には「試験を受けない教育者」つまり、両親の子供への教育について。続いて手足が動かせる人形やドイツの国民的飲料ビールについて、ハウスビューローつまり家庭内で小さな書斎を持つ工夫、花のある暮し、「一日一個のリンゴは医者いらず」のことわざに従ったリンゴ料理、掃除機のテスティング....楽しいのは素材を曲げたり切ったりして手作りするソファのページ。様々なアイデアが雑誌一冊の中にもみなぎっています。 |
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| Verlag fuer die Frau(旧東ドイツ)/1976 ■sold 76年4号。消費者のための時計雑学、80歳になるおばあちゃまとの対話などの読み物ページから始まります。手作りページでは「子供のためだけでない」あやつり動物人形が登場、学級壁新聞の作り方をアドバイスしたページも可愛い。「クリスマスのバザー」のための手芸ページは実にドイツらしい工夫とセンスが活かされたキュートなもの。随所に優しい母親の目が宿っている素敵な号です。 |
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| Verlag fuer die Frau(旧東ドイツ)/1977 ■sold 77年3号。美しくおいしそうな食卓の表紙が魅力。冒頭には「アダムとイブの事」と題し、結婚問題について。当時の東ドイツの男女事情が気になります。続いて「Schuldisko(スクールディスコ)」に相応しい催しと注意点が述べられるのが時代です。鳥の巣箱の作り方、少年少女のためのユニークなクッションづくり、子供部屋の収納家具&ベッドなどなどDIYページも充実で、当時の子供の部屋づくりが伝わる愛らしさ。最後のフォークとスプーンのモノクロ写真の優雅さが印象に残ります。 |
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| Verlag fuer die Frau(旧東ドイツ)/1978 ■sold 78年4号。「工業品のデザイン」を冒頭の特集(文字中心なのが残念!)に、お茶会のページ、子供のトイレトレーニングの話題など。6歳から16歳までの子供机のアイデアや、レストランなどの内装のインテリアページ、パーティのためのゼリー寄せ料理、動物の顔をしたブランコ遊具など、子供と主婦のための可愛いアイデアと写真が盛りだくさんです。巻末の「クリスマスバザー」ページもやっぱり可愛い! |
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| Verlag fuer die Frau(旧東ドイツ)/1980 ■sold 80年2号。「ついに休暇だ!」の一言と可愛い写真と共に、子供と旅行に出る際の心得が巻頭に。「日差しの強い日に」と題して日よけのキュートな帽子づくりのページは、それに合わせた気の早い試みでしょうか。ダイニングテーブルのDIYページやチーズ料理のページは当時の東ドイツの食卓を想像させて楽しい。「初めてのアクアリウム」は涼しげなイラストが魅力、「1から2」というインテリアページでは、大きさを倍にする一石二鳥的ソファベッドの提案が。巻末にあるヴェルナー・クレムケイラストによる、赤ちゃん雑誌の広告が可愛い!一冊です。 |
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| Verlag fuer die Frau(旧東ドイツ)/1980 ■sold 80年4号。「早く食卓へ」という事でレトルト食品を紹介する特集、「新しいお父さん」と題して子を持つ女性の再婚について、「少ない燃料でもっと暖かく」など、主婦には見逃せないページが一杯。子供が遊べる小さな箱部屋や、パーティデザートなどのページは相変わらずカラフル。興味深いのは、巻末の「蔵書票」特集、若いハンガリー人のインテリア特集など。クリスマスの飾りについてのページが必ずあるのは、彼の地ではいかに12月に向けての準備が大切であったかを物語っています。 |
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| Verlag fuer die Frau(旧東ドイツ)/1981 ■sold 81年3号。「空想好きの子供」との接し方、「子供部屋のシステムベッド」の間取りについて、「離婚時の財産分け」について..などなど奥様たちには見のがせない話題がいろいろ。使いやすい家電や台所道具についてのリサーチもあって、いつの時代も主婦の心をとらえる魅力的なテーマに満ちています。他にもクラフト、ドライフラワー、離乳食についてなどなど。そして親と子で作る手芸ページのかわいらしさ!詳細画像でも見られるカラフルな手作りリュックサックは必見です。ほかにも当時の女性の「手作りごころ」を刺激するような作品もいっぱい掲載され、手仕事の楽しさと重要性を教えてくれます。 |
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| Verlag fuer die Frau(旧東ドイツ)/1982 ■sold 82年2号。冒頭には「オアシス」と題して、バルコニー近辺へ作る小さな坪庭の紹介。賢い消費者コーナーでは「ミルクと乳製品」について。当時の東ドイツの三角パックの牛乳がたくさん掲載されています。更には「黄金のリンゴ」と呼ばれるトマト料理のおいしそうなページ、細密な画が美しい薬草のページ、「読者の住まいコーナー」はシックな色合い、子供への性教育を論じるページもあります。「太陽が輝いたら」と、プールサイドで敷物としても遊び道具としても使える「ゲームマット」?なるものを作る手作りページは本当にキュート。こんなの実際作った人いるのでしょうか?でもいたら素敵ですね。やや目立つイタミあり。 |
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| Verlag fuer die Frau(旧東ドイツ)/1984 ■sold 84年1号。「託児所の子供たち」という冒頭のグラビアからは、子供の愛らしさと同時に、当時の東独の働く女性たちの暮らしも同時に垣間見えるよう。「こんな卵ほかにはない」では、アンナおばあちゃんが作る美しいイースターの卵がカラフルに(猫が可愛い!)。衣装部屋を彩る、人形の姿をした立体的な多機能ハンガーや、手作り万年カレンダーのページも楽しい。そして素敵なのは「趣味のパン作り」ページ!美しい写真からドイツパンの精神が伝わるようです(しかし屋外にパン焼き窯まで作るという企画もすごい..)。ほか「夏の寝室」では涼しげな寝具を紹介し、プッペンシュピール=人形劇のページがあるのもドイツならでは。表紙の犬のヌイグルミが目印です。 |
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いかがでしょうか。あの国のあの時代、そこに住む女性たちが手にした婦人誌をいま見る不思議な感慨にとらわれます。雑誌の向こうにどんな光景、どんな計画、どんな夢が広がっていたのでしょうね。ご覧頂きありがとうございました。隣の可愛いベアの顔もクリックしてみてください。(06.09.17) | ![]() |
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