*読んだ本、ただ見かけただけの本、感想、紹介、覚え書きなどいろいろを気が向いた時に。

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2007年

2005年〜2006年

2002年〜2003年
 対談集なので、読みやすく感情移入しやすく、それゆえ自分と異なる意見への拒否もたやすくしたくなってしまう。そういう意味で発言者の言動に一番違和感を感じ、だからこそ面白かったのは、唯一の鼎談の回かも。同意や親和が続くと、なまじ読みやすいから、自分自身の内部の問題意識に触れずに終わってしまう事もある。対話、対談って難しい。「正社員なんかにならなくても共同体や仲間と一緒に何かできるはず」という発言には、様々な価値観があるのはわかりながらもどうしても与する事ができず、正社員になるより仲間づくりの方が苦手な人もいるんだよ知ってる?などとページに毒づきつつ、故に一番しみじみしたのは、いじめの項。協調性ない、空気読めない、運動できない、愚鈍なくせに自意識過剰、ぼんやりしてるくせに口だけは達者...という子供だった私は、現代ならいじめの標的に軽くなっていたと思われる。罹災しなかったのは単にそういう時代だったから、だと思っている。だからその箇所を読んで悲しくなった。この気持ちもある意味当事者と言えなくはないけど...(08.3.16)

「全身当事者主義」  雨宮処凜 対談集 / 春秋社 / 2008年


kabocha  この長い小説からひとつ印象を挙げてみれば、アンナの人生は、ヴロンスキーという名の悪魔に魅入られた事で狂わされたんだなあ、と言うことでしょうか。若く美しく情熱的な男の姿をした悪魔。退屈している上流夫人にねらいをつけて、魂を手に入れるべく、あの手この手で誘惑する。籠絡に一度成功すれば、後は猜疑心や嫉妬心をおこさせ、破滅の道をゆっくりと歩ませる。最後の瞬間が来たとき、思ったより早くカタがついたなとほくそ笑み、女の魂を手にして身を翻し魔界へと帰るのです...。いずれにせよ、嘘でも幸せに暮らしていたはずの人妻を誘惑して人生に気づかせる男なんぞはみんな悪魔なのだ。でも「神さま、あたしのすべてをお許しください!」と叫ぶアンナの最期は痛ましく美しい。死へ至る直前、馬車の中から町の看板を機械的にひたすら読むアンナの意識の流れも胸を突く。そして彼女の命が終わるとき「アンナに不安と、欺瞞と、悲哀と、邪悪に満ちた書物を読ませていた一本のろうそくの光が」消えた、という言葉にはただ泣けた。人生は一冊の書物、命はそのページを照らすろうそくなのだ。細やかな情景描写と巧みな比喩。こんな小説を読めるのは幸せだ。我が人生という名の書物の中で出会えた一冊の本の力。(08.3.4)

「アンナ・カレーニナ」  レフ・トルストイ、木村浩 訳 / 新潮文庫 / 1972年新潮文庫初版


kabocha  とにかく「キキララ」が好きだった。好きで好きで、キキララの事を思うと胸が苦しい。あれが欲しいこれも欲しいで毎日物欲との闘い。小学2年の時、近所にある「フレンド」という文具屋(同級生のおうちでもあった)で、キキララのアドレス帳が欲しくて、顔色を見ながら母にねだった。「あれがあるととても便利なんだけど...」とかなんとか。普通、小学低学年にアドレス帳は要りません。でも買ってもらえた。280円だった。それはもう無くしたけど、5年生の時に「さのや」で買ってもらった、キキララの裁縫箱セットは20年以上経った今も使っている。1100円だったと思う。マチ針の頭が星型なのだ。思えば★のモチーフが好きなのは、キキララ好きの名残なのかも。「フレンド」も「さのや」ももうない。ただそれだけを、この本を見て思い出した。でもキキララの正式名称が「リトルツインスターズ」だったなんて知らなかったなあ...。(08.2.25)

「サンリオデイズ」  竹村真奈 編集 / ビー・エヌ・エヌ / 2008年


kabocha  乙女みやげ。女の子なら誰でも通過してきたような、そしてごく一部の人が大人になった今もまだどうしても反応してしまわざるを得ないような品々。「ごく一部」と言ったけど、そう、やはり大多数の女性は成長するにつれて、やがてこういうモノモノに興味を持たなくなっていくんだろうな。全国から集めた土産物というコンセプトよりも、作者の眼鏡にかなった「モノ」の持つそれ自体の奇妙で愛らしい存在感に感じ入ってしまう。乙女的玩物百科。物を持たない生活、よい物を長く使う生活、そういうのもいいけれど、何でもないくだらない(かもしれない)モノでも「可愛い」の合い言葉でもって買い集め、部屋をガラクタでいっぱいにする。それぞ乙女の心意気かや。私の針もそっちにふれてしまうのです。(08.1.28)

※巻末の対談ページ、みうらじゅんの「乙女?昔は<不思議系>って呼ばれてた人たちでしょ」の文句が最高!
「乙女みやげ」  甲斐みのり / 小学館 / 2007年







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